ガースー

辞めるつもりはなかったんだろう

文藝春秋にインタビュー記事がでてるくらいだから

 

コロナ以降の2年弱で知りたくない真実を日々突きつけられていて

毎日心が塞ぐ思いがしている

もともと政治にそれほど期待もしていなかったが、ここまでひどいとは

やり場のない情念をおさめるために駄文を書くことにした。

完全に自己満足の世界であるが、少しでも共感してもらえるとありがたい。

 

菅首相の「正面からお答えします」というインタビュー記事を読んだ。

結構、正直に答えていると思う。だからこそ、底がみえたというか、こんなものなのかという絶望も深い。

 

いわく、コロナは未知のウイルスであり、なかなか全体像が見えなかったので、最終解決に至っていないと

お前は答えのある問題しか解いたことのない学生かと

 

おそらく官僚組織を意のままに操っていたらしいガースーは、官僚に指示をして十分な情報を収集し、それをもとに間違いのない決断をするということに慣れすぎていたのだと思う。

普通の経営者なら当たり前の不完全情報の中でリスクも取りながら最善手をさぐっていくということが、彼の発想にはそもそもなかったのだろう。

 

ロックダウンの必要性は早くから指摘されてきていたにも関わらず、いまだに法整備の検討すらせず無為無策を続けている。

それについては、日本では法的に難しいし、みんなマスクをする国民性にも馴染まないと思っていたとのこと。

 

法律は与党としてつくればいいのにサボってただけだろと。国民性も関係なし。本当に意味が分からない。

 

いわく、ロックダウンの代わりに緊急事態宣言などによって、全体を止めるのではなく、効果の高いところに絞って対策を講じてきたと。

これも突っ込みどころが満載の発言だ。

おそらく飲食店等にしぼってそれも営業停止ではなく時短営業を要請することでピンポイントで効果的な対策をしてきたということが言いたいのだろう。

多くの人も感じている通り、こうした対策は中途半端過ぎて全く効果的ではなかったと思う。夜8時までは営業できるし、8時以降は利用できないとなると、8時までの時間はむしろ混むわけで逆効果ですらある。電車も同じかもしれない。

 

記事では言及がなかったが以前マスコミに対して「諸外国でもロックダウンはうまくいっていなかったじゃないですか」と切れていたこともあった。

確かにうまくいくかどうかはわからないが、

いざという時のために法整備をしておくことは与党の総裁としての当然の役割であろう。

 

日本では地方に権限がない。大事なことは全部国が決める。だから緊急事態宣言も国しかできないし、ロックダウン法制ができても、ロックダウンを決める権限は国にしかできない法律になるだろう。

未知のウイルスとの戦いというような難しい場面では、国がすべてを決めるというスタイルよりも、アメリカのように州ごとに試行錯誤をしていくスタイルの方がよいのではないか。

ロックダウンの判断も自治体ごとにできるようにすればよい。

 

菅総理は人間的にはいい人なんだと思う。

ただ、政治家はひとが良ければいいわけではない。

残念ながら能力不足だったんだろうと思う。悲しいけど。

政治家の良しあしで国民の生活が大きく左右される。

だから政治家選び政党選びは大事なんだけどとにかく日本人は政治リテラシーが低すぎる。

ガースーも相当だが、彼だけがひどいわけではない。

藤原正彦さんが巻頭随筆で書いているように、真の国難与野党のどこにもまともな政治家が見当たらないことだろう。